楽しい仕事を見つけた瞬間

楽しい仕事を見つけた瞬間

起業というと、気合を入れて「会社をつくるぞ!」というのが普通でしょうけど、僕の場合は「会社に入ればバンドが自由にできない」という理由で個人事業を始めるというか、別にバイトでもよかったんだけど、仕事が来るから個人事業っぽくなっていったというのが本当の流れです。

最初は学生の時に行きつけの美容室のポップのデザインがいまいちだったんで、髪切ってもらってる時、作らしてくれませんか?っていったら「いいよ。助かる!」ってなって、持って行ったら一万くれました。この時は工学部だったんだけど、授業にも出ずバンドばっかりやってた。本当にダメ人間でしたね。マージャンやってパチンコ行って、ダラダラバイトしてバンドする。って日々を延々と送っていて、人生なんてつまらないなぁと思ってました。

そんな時にたまたま言った一言で仕事もらってお金をもらって。もともと子供の頃はデザインや絵で賞をたくさん貰っていて、モノを作るのが好きでした。初めて自分からやりたいと思ったものでお金が貰えたという経験。これがターニングポイント!

イヤイヤ行くバイトよりもこっちが楽しいと、行きつけの店に行ってはワードでチラシを作らしてくれ!と営業してました。自分の中では営業というより、作りたくてしょうがないから、タダでもいいからネタをくれって感じ。それでも作ったものを持っていくと本当に喜んでくれて、いいって言うのに悪いからとお金をくれました。

もちろん、これだけで食えるはずもなく、他にもバイトしてたんだけど、チラシのデザインというものを見つけてからは、仕事は楽しいもんだという感情が生まれた。

楽しい仕事を見つけたからには、イヤなバイトがますますイヤになった。ラーメン屋をやりたいわけでもないのに、なんでラーメン作ってんだ?って感じ。他にやることがあるんじゃないのかと。今となっては後悔することなんだけど、ある日本当にイヤになってバイトをぶっちぎった。バイト先からの電話が鳴るのを横目に「二度とあんな場所に戻るかっ!」と思ったのを覚えている。

でもそれからは、バイト先付近にはとても行きにくくて、近くを通る度に後ろめたい気持ちでいっぱいになった。数日後、友人から店長が「バイトの服を返しに来い」と言ってたぞと聞き、しぶしぶ返しに行った。店長から怒られるだろうけど、これから俺は好きな仕事をするんだ。しったことじゃないと検討はずれな気合を入れて行ったら、「そんな止め方したら、遊びにも来れなくなるだろうが。バカ。しっかりせい。」と言われた。

よくよく考えれば、働かしてくれと言って雇ってもらいお金を貰っていたわけで、完璧に恩を仇で返したカタチなんだと実感した。直接謝ることも出来ず、店の前で一礼して帰った。あーなんて情けない・・・。

それからしばらくは、バイトもせず、デザインの仕事をちょろちょろと貰いながら、暮らすことになる。この間デザイン関係のバイトを探している時期に、今の自分が最も影響を受けた人に出会うことになる。

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